【CAOポチの新卒採用哲学 第5話】 経営者が旗を振らない採用は、必ず失敗する — 新卒採用は「制度」ではなく「意思」である — 

※本記事は検索課題の解決を目的とした解説記事ではなく、編集部の思想・コラムです。

導入|採用がうまくいかない理由は、だいたい同じだ

新卒採用がうまくいかない。
インターンをやっても響かない。
説明会を開いても集まらない。

そんな相談を受けることが増えた。

だが、話を聞いていくと、
多くの企業で原因はほぼ共通している。

経営者が、採用に本気で関わっていない。

制度はある。
予算も組んでいる。
担当者も置いている。

それでも採用が機能しないのは、
そこに「意思」がないからだ。

第1章|採用は「現場業務」ではなく「経営判断」である

多くの経営者は、採用をこう捉えている。

  • 人が足りないからやる

  • 毎年の恒例行事

  • 人事に任せておけばいい仕事

だが、新卒採用は本来、
経営の未来を決める投資判断だ。

  • どんな人に来てほしいのか

  • どんな価値観を共有したいのか

  • 5年後、10年後に会社をどうしたいのか

これらが語れない限り、
どんな採用施策も空回りする。

第2章|現場に丸投げされた採用は、必ず歪む

採用を現場や人事だけに任せると、
こんなことが起きる。

  • 忙しさを理由に後回しにされる

  • 無難な人物像に収束する

  • 「辞めない人」が基準になる

結果、
挑戦しない人材だけが残る。

だが、新卒採用において重要なのは、
「辞めない人」ではない。

  • 失敗する勇気があるか

  • 喜怒哀楽を表現できるか

  • 自分の論を持って選択できるか

そうした人間的な構えは、
現場の都合だけでは評価できない。

第3章|大手企業が“採用を続けられる理由”

近年、大手企業では、

  • ボーナスを廃止し、月給へ転換

  • 福利厚生をバブル期以上に拡充

  • 教育・配置転換の柔軟化

といった動きが加速している。

なぜか。

それは彼らが、
新卒採用を「続ける覚悟」を決めているからだ。

短期的な効率ではなく、
長期的な人材循環を前提にしている。

ここで重要なのは、
施策そのものではない。

経営者が「人に投資する」と決めているかどうか。

第4章|旗を振るとは「答えを出す」ことではない

ここで言う「旗を振る」とは、
細かく口出しすることではない。

  • 正解を示すことでもない

  • 若手をコントロールすることでもない

経営者の役割は、
問いを示すことだ。

  • なぜ、今も新卒を採るのか

  • どんな失敗が許されるのか

  • 何を大切にして成長してほしいのか

その問いが示されて初めて、
現場は「育てる環境」を設計できる。

第5章|新卒採用をやめる企業が増える本当の理由

今、新卒採用をやめる企業が増えている。

理由は、

  • 育成が重い

  • 即戦力がほしい

  • コスパが合わない

だが、本当の理由は違う。

育てる覚悟を、持てなくなっている。

育てるとは、
教えることではない。

  • 成長できる環境をつくる

  • 失敗しても戻れる場所を用意する

  • 学び続けられる循環を設計する

それができないまま、
ジョブ型だけを導入しても、
ギャップは広がるだけだ。

結章|採用を続ける企業だけが、未来を語れる

新卒採用を続けることは、
簡単ではない。

だが、それを続ける企業だけが、

  • 未来を語れる

  • 文化を残せる

  • 人を通じて成長できる

採用をやめるのは、
経営判断の一つだ。

だが、
続ける覚悟を持つこともまた、
立派な経営判断
である。

署名

CAOポチ
(Chief Animal Officer / FANTAS Division 編集長)
「旗を振れ。答えではなく、問いを。」

次回予告|第6話/最終話

中小企業が新卒採用で戦う、ただ一つの現実解

— 50代・60代を“育成資産”として再起動せよ — 

2026/2/3

CAOポチ

トラコム株式会社テクタス事業部総責任者/ファンタスメディア編集長。「私はNo.1の営業マンではなかった。だからこそ、誰よりも『お客様の役に立つこと』を考え抜き、わくわくする仕事を追求してきた。」 ●Role: 事業部統括、ファンタスメソッド&FAN-J9設計 ●Experience & Expertise: トップを率いる「共感」のリーダーシップ: 採用業界歴20年以上。自身はトッププレイヤーになれなかったからこそ、現場の苦悩と顧客の本質的な課題(役に立ちたいという想い)を深く理解できる。●現在はトップ実績を持つ精鋭たちを指揮し、チームの力を最大化させている。 ●課題解決への執着とAI活用: 「売ること」以上に「解決すること」に没頭。その手段として、現在は毎日AI(人工知能)に問いを投げかけ、時代に即した最適解を探求し続けている。● 戦略的着想(ファンクショナルアプローチ): 豊富な現場経験と日々のAI研鑽を掛け合わせ、常識に捉われない「わくわくする戦略(FAN-J9)」を描き出す。

この記事を書いた人

お問い合わせはこちら

arrow_forward

関連する記事