【CAOポチの新卒採用哲学 第4話】インターンシップを、私たちは間違えてきた — 採用活動ではなく「仕事の関係」をつくるという発想 — 

※本記事は検索課題の解決を目的とした解説記事ではなく、編集部の思想・コラムです。

導入|インターンは「意味がない」と言われ続けてきた

多くの中小企業が、こう口にする。

「インターンをやっても、結局採用につながらない」
「大手企業がやるもので、うちには向いていない」

一方で、大手企業はどうか。

インターンシップが、
選考活動の一部として完全に組み込まれている。

  • 早期接触

  • 囲い込み

  • 内定を前提とした評価

その結果、
日本のインターンシップは、
どこか歪んだ形で定着してしまった。

第1章|中小企業がインターンを誤解している理由

中小企業がインターンに消極的になる理由は、
とてもシンプルだ。

  • 採用につながらない

  • 教える余裕がない

  • 成果が見えにくい

だが、ここには前提のズレがある。

インターン=採用のための施策
と考えてしまっていることだ。

もし採用だけを目的にするなら、
母集団もブランド力もある大手が有利なのは当然だ。

だが、
インターンの本質はそこではない。

第2章|大手企業のインターンもまた、健全とは言えない

一方で、大手企業のインターンはどうか。

本来は「職業体験」や「仕事理解」の場であるはずが、
実態は選考活動の前倒しになっている。

  • 評価される前提

  • 落とされる前提

  • 見られている前提

学生は「学ぶ」よりも「演じる」ようになる。

結果として、

  • 本音が出ない

  • 失敗できない

  • 仕事のリアルが見えない

これもまた、
インターンの価値を下げている。

第3章|インターンは「育成」ではなく「対等な仕事関係」

ここで、インターンの定義を改めたい。

インターンシップは、
学生を育てる場ではない。

それは、
業務委託に近い「対等な仕事の関係」であるべきだ。

  • 学生も企業を選ぶ

  • 企業も学生を選ぶ

  • 立場は上下ではなく対等

企業は、

  • 実際の仕事を任せ

  • 貢献を期待し

  • フィードバックを返す

学生は、

  • 労働として関わり

  • 成果に向き合い

  • 自分が合うかを判断する

この関係性があって初めて、
インターンは意味を持つ。

第4章|「採用につながらなくても意味がある」という覚悟

中小企業にとって重要なのは、
採用につながったかどうかではない。

たとえ、

  • その学生が入社しなくても

  • 人数として戦力にカウントできなくても

次のどれかが残っていれば、
そのインターンは成功だ。

  • 業務が言語化された

  • 教える側が成長した

  • 自社の価値が見えた

インターンとは、
人を増やすための施策ではない。

組織の思考を更新する装置だ。

第5章|中小企業にこそ、インターンは必要だ

実は、
インターンシップが最も向いているのは中小企業だ。

なぜなら、

  • 仕事の距離が近い

  • 意思決定が早い

  • 現場が見えやすい

学生にとって、
これほどリアルな職業体験はない。

そして企業にとっても、

  • 自分たちは何をしている会社なのか

  • どこで価値を生んでいるのか

それを他者に説明できるようになる。

インターンとは、
未来の採用以前に、
自社を再定義する行為なのである。

結章|インターンを変えなければ、採用は変わらない

インターンシップを、

  • 採用のためのイベント

  • 選考活動の前段

として扱い続ける限り、
日本の採用は変わらない。

仕事として関わり、
対等に向き合い、
互いに選び合う。

その関係性をつくれる企業だけが、
これからの時代に人と出会える。

 署名

CAOポチ
(Chief Animal Officer / FANTAS Division 編集長)
「採用の前に、仕事を見せよ。」

次回予告|第5話

経営者が旗を振らない採用は、必ず失敗する

— 新卒採用は「制度」ではなく「意思」である — 

2026/1/27

CAOポチ

トラコム株式会社テクタス事業部総責任者/ファンタスメディア編集長。「私はNo.1の営業マンではなかった。だからこそ、誰よりも『お客様の役に立つこと』を考え抜き、わくわくする仕事を追求してきた。」 ●Role: 事業部統括、ファンタスメソッド&FAN-J9設計 ●Experience & Expertise: トップを率いる「共感」のリーダーシップ: 採用業界歴20年以上。自身はトッププレイヤーになれなかったからこそ、現場の苦悩と顧客の本質的な課題(役に立ちたいという想い)を深く理解できる。●現在はトップ実績を持つ精鋭たちを指揮し、チームの力を最大化させている。 ●課題解決への執着とAI活用: 「売ること」以上に「解決すること」に没頭。その手段として、現在は毎日AI(人工知能)に問いを投げかけ、時代に即した最適解を探求し続けている。● 戦略的着想(ファンクショナルアプローチ): 豊富な現場経験と日々のAI研鑽を掛け合わせ、常識に捉われない「わくわくする戦略(FAN-J9)」を描き出す。

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